鎌田慧「反冤罪」

鎌田慧「反冤罪」読了。本書の前半は冤罪の晴れた氷見事件の柳原浩さん、足利事件菅家利和さん、布川事件の桜井昌司との面談、後半は鎌田氏の冤罪や、弱者を切り捨てる現代社会への怒りを綴っています。

冤罪の作られ方はほぼ同一パターンであり、容疑者はある日突然警察に任意同行を求められ、脅しや脅迫的な取り調べを受け、どんなに不定しても警察は聞かず、その後別件逮捕や証拠の作為的作成や改ざんなどを行い、何が何でも筋読み通りに犯人にしようとする態度、そして検察は警察の言うことを鵜呑みにし、被告が唯一信じた裁判官からも突き放され有罪判決を受けてしまうことの理不尽が切々と語られます。

後半は鎌田氏の極めて反権力、弱者優先の思想が各種事件等を取り上げ、コラムを作っているのですが、彼のリベラルな思想が理解できました。

今日はこの辺で。