映画「長いお別れ」「洗骨」

ブログに書くことを忘れていた作品を2週間遅れで記載。

日本映画「長いお別れ」は、直木賞作家、中島京子さんの作品の映画化。

認知症の父親を囲む奥さん、娘さんふたりの生活を淡々と描いた作品。父親役は山崎努で、いまだに存在感抜群。奥さん役を松原千恵子さんで、かいがいしく旦那さんの面倒を見ています。娘役が長女竹内結子、次女が蒼井優と言う顔ぶれ。

認知症がだんだん進行していく過程で、長女はアメリカに滞在していることからなかなか帰国もできず、独り者の次女に負担をかけていることへの自責の念もある仲のいい姉妹。

最後は延命処置をするか否かの議論の中で、松原千恵子の奥さんが毅然として言うところは奥さんの矜持か。

それでも、登場する皆さんが親を心配する仲のいい家族で、ほっと心が救われる思いでした。

「洗骨」は、人が亡くなって4年間は土葬または風葬して、4年後に骨を洗って埋葬しなおすという風習がある島での話。奥さんが突然亡くなってから4年がたち、家族みんなが集まり、埋葬の準備が始まるのですが、旦那である父親は奥さんを亡くしてから気力体力何もなし。長男は都会暮らしだが、奥さんとうまくいってない様子で、奥さんは島にも来ない。娘は大きなお腹を抱えて、シングルマザーになると宣言。こんな家族に親戚の人も加わり、特異な風習のある田舎の泥臭い人間関係が描かれます。

亡くなった母親役が筒井真理子さんで、死体で出演するだけ。お忙しいのに、こんな仕事をよく受けたなあと感心。

4年後に骨を洗う場面は感動もの。本当にあんなにきれいに骨が残っているのか、ミイラ状にならないのかわかりませんが、こういうお別れもありかなあと思った次第。

今日はこの辺で。