親族の相次ぐ死に思う

11月9日に100歳の母が逝去、そしてまた今日、兄(次男)が74歳の生涯を閉じました。自分自身が65歳の年齢であり、親族も当然に高齢者で、死は驚くことではないが、1カ月の間隔で二人が亡くなると、寂寥感もひときわである。

母は死んだ兄と同居し、最後の3年間ぐらいは施設に入居したのですが、入居前の数年は、自宅で老老介護的に面倒を見てくれました。すでに相当体力が弱っていた兄だったため、一時は母よりも早く逝ってしまうのではないかとさえ思ったものですが、何とか母をみとってからの死。母の老後の面倒を見てくれた兄に対しては、感謝の気持ちでいっぱいである。

私が育った家庭は、父が勤め人ではあったが、薄給で子供5人のうち末っ子の私以外は皆中卒で、4人は中学卒業後集団就職的に首都圏に出て、やはり苦労したのではないかと想像します。長男は埼玉で結婚後、勤務先が倒産して、妻と離婚。結局生家に戻り、今日亡くなった次男の下で暮らしていて、10年ほど前に心臓疾患で死去。亡くなった次男は、奥さんともども人がいい性格で、長男を受け入れて、生活していたようです。三男の兄は、東京のすし屋に就職し、その後地元に帰って自分の店を開業。最初は順調の様でしたが、景気が悪くなると謝金を重ねるようになり、一方では人の良さで多額のお金を友達と称する人に貸していたものの返済されず、行き詰って20年ほど前に自死。次男は、生来が酒に弱いのに、酒が好きで、酒に体を蝕まれていったことから、身体が細り、ついには今日の死となった次第。残るのは、5人の真ん中の一人娘の長女と私だけとなりました。

二人は母よりも先に逝き、最大の親不孝でしたが、次男はその意味では親孝行だったのかもしれない。

5人のきょうだいのうち、私が一番母と過ごす時間が少なく、まともな親孝行もしないまま母を失い、母の面倒を長い間見てくれた次男にも何もしてあげられなかった自分の身勝手さに心が痛む。

今日はこの辺で。