中山七里「恩讐の鎮魂歌(レクイエム)」

久しぶりの小説、中山七里著「恩讐の鎮魂歌(レクイエム)」読了。

最初の船の沈没事故の描写は、韓国という国名がはっきり記され、避難する乗客の一人の男が、若い女性が確保していた救命胴衣を暴力で奪って、その男は助かり、女性は行方不明となった筋書き。韓国で起こったセウォル号沈没事故をそのまま借りてきた描写は明らか。この場面を誰かが動画で撮っていたことから、その男は逮捕・起訴されるが、「緊急避難」ということで無罪判決。これがこの小説のベースになって話が展開される筋書き。

とある老人ホームで、入居老人が介護職員を殺す事件が発生し、その犯人が中山七里の小説の常連である御子柴弁護士の恩人であったことかあら、御子柴が弁護することに。御子柴は何とか老人を無罪とすべく事件の背景を解明していくが、・・・。

人間関係が都合良く出来すぎているようにも感じますが、裁判物としてそこそこ楽しめた一遍でした。

今日はこの辺で。