中山七里「月光のスティグマ」

中山先生が阪神大震災東日本大震災を背景にして、男女の愛を描いたミステリー作品「月光のスティグマ」読了。神戸で生まれた主人公の淳平と隣に住む双子の姉妹、麻衣と優衣。三人は大の仲良しで、きょうだいのようにして育つが、成長するに従い恋心が芽生えてくる。そして中学3年生の時に阪神淡路大震災に被災し、淳平の両親と兄、優衣の母親と麻衣がなくなる。そして成長した淳平と優衣が再会し・・・・。

東野圭吾の「白夜行」や「幻夜」を思い起こしそうな導入部が興味を誘う。そして15年後に検事となった淳平が、捜査の標的である国会議員の秘書となった優衣と再会。中山作品では珍しい濡れ場の描写があり、更に興味をそそります。優衣は議員を守る為に、淳平は議員を追い詰め、優衣を守る為に、被災者への義援金マネーロンダリングの拠点となっているアルジェリアに向かい、運悪くテロに遭遇。そこでも必死に淳平は優衣を守ることで、自分の責任を果たそうとするのでした。

今日はこの辺で。