古賀茂明「日本中枢の共謀」

経産省OBでひとり在野で気を吐いている古賀茂明氏著「日本中枢の共謀」読了。

高級官僚出身者では、古賀さんと前川さんが強烈な政権批判を展開していますが、古賀さんの場合は、民主党政権時代に冷遇された経験もあり、野党にも厳しい批判を展開しているのが特徴。野党を含めて、日本中枢で政治をリードしている現在の既存体制を批判し、基本的には無党派層の望む「改革をして、かつ戦争しない」を中心理念とした集団の立ち上げを期待していることが最後で語られています。

本著作が2017年5月出版で、すでに3年近く前になるのですが、安倍政権の醜態はさらに増し、この本では語られていない加計問題や直近の桜問題、検事長定年延長問題など、目を覆うばかりの惨憺たるありさま。そして社会を揺るがす新型コロナウィルス拡大問題は、政権の後手後手の大作の結果、オリパラ開催も危うくなる始末。古賀氏の自作は更なる政権批判のオンパレードとなるでしょう。

話はそれましたが、本書ではかの有名な報道ステーションでの「I am not abe」騒動の顛末、新聞テレビの大手メディアの政権癒着、安保法制により戦争をやる国になりつつある危険、原子力村の復活など、前著作「日本中枢の崩壊」以降の生々しいドキュメントが語られます。

日本の中枢たる政権、政党、経済界、大手メディアは、限りなく互いに共謀していると感じる今日この頃です。

今日はこの辺で。