元木昌彦編著「現代の”見えざる手”」

週刊現代やフライデーの編集長をしていた元木昌彦氏が、各界著名人19人のインタビューを行った記録をまとめた「現代の見えざる手」読了。

19人はいずれも硬派で、どちらかと言うとリベラル的な方ですが、このインタビュー自体は、元木氏が22年間にわたって231回行った旨、あとがきで書いています。その中には、右派の櫻井よし子氏や、AV監督の村西とおる氏なども入っており、そこから厳選した方々。櫻井氏のインタビューも入っていたら、山口次郎さんなどとの対比も含めて、面白かったかもしれません。

”見えざる手”の意味するところがよくわからないのですが、読んでいて感じるのは日本の閉塞感、すなわち政治の劣化、少子高齢化による経済の縮小、格差拡大、メディアの劣化など、現代の日本が何かの見えざる手によって、悪い方向に向かいつつあるということです。

この本が出版されたのが2017年5月で、インタビューのもっとも古いのが2009年、ほとんどが2011年3.11以降で、失われた30年の真っ最中。そして2017年以降はさらに日本の政治はひどい状況になっており、見えざる手はどこまでも追いかけてきているような感じを持ちます。

誰か肯定的な未来を語る人はいないのか?残念な方向に向かっているのは、安倍政権が続いていることでも明らかと思うのは私だけではないでしょう。

今日はこの辺で。