万城目学「偉大なるしゅららぼん」

第17回直木賞を「八月の御所グラウンド」で受賞された万城目学さん。今回が6度目のノミネートでの受賞で、大変ご苦労様でしたと声をかけたい思い。私自身は今まで万城目作品は未読で、今回読んだのが「偉大なるしゅららぼん」。この作品は2011年の書下ろし作品で、本屋大賞にもノミネートされ、amazonの口コミでも4.3という高得点でもあり期待して読んだのですが、いわゆる超能力もので、非現実的な場面が多いこともあり、私の趣味には会わない作品でした。本作の主人公である僕は、日出涼介。彼は琵琶湖の湖西と言われる、新幹線の通っていない反対側の住民ながら、琵琶湖湖畔にたくさん在住している名門の日出家出身の高校1年生。涼介君は超能力を持つ少年で、日出本家のある石走町の高校に入学し、本家に住むことに。その本家はかつて殿様が住んでいたお城で、同じく超能力を持つおじさん、息子、娘さんがいる。日出家と覇を競っていたもう一つの名門が棗家で、その息子も同じ高校の同じクラスの入学。物語が展開していくことに。

日出家の超能力とは、他人の心に入り込み相手の精神を操るというもの。一方棗家の超能力は、他人の心に入り込み、相手の肉体を操るというもの。この二つの超能力がぶつかり合ったり絡み合ったり、更にはそこに第三者が入り込んできたりと、両家の間で騒動が起こり、最終的には日出家が残るのであるが、棗家は超能力をなくした形でどこかに消えるラスト。しかし、実は再び涼介たちの前に現れるのか?という余韻を残してやっと550Pの長編が終了。

こち込みも高得点で、本屋大賞にもノミネートされるような作品なので、何かいいところがあるのでしょうが、私には何がいいのかわからずじまいの時間の無駄になってしまいました。

今日はこの辺で。