東北3県の温泉と桜巡り旅

416日~19日の34日で東北の青森・秋田・岩手の温泉と城跡公園の桜巡りを楽しみました。新型コロナのまん延防止等特別措置期間中の東京からの脱出に非難がある向きもありますが、どちらかというと日本の中で時は極めて感染者数が少ない東北3県。宮城県は先代を抱えるだけに、まん延防止措置が取られていますが、訪問した3県は大都市がなく人口が少ない地域で、東京人としては安心して行けるところ。

東北の桜も今年は開花が早く、いずれの町も既に満開状態で、桜巡りにはラッキーでした。

今回の旅行はJR東日本の「大人の休日倶楽部パス」の臨時発売を利用したもの。昨年6月の発売が中止されたための代替措置でしたが、大変いい時期に設定していただき、感謝感激でした。

初日の訪問地は弘前。お昼ごろに到着し電車を降りると、「むっ」と暖気を感じる温かさにまず驚きました。夜のニュースで弘前の最高気温が20.3度と言っていましたが、東京よりも温かい気温。案の定、弘前城跡公園の桜もほぼ満開。事前のネット情報で桜祭りが23日からとなっていましたが、1週間早いペース。公園内では御祭用の店舗の開店準備が進んでいましたが、今週末まで花が持つか心配になりました。

弘前城跡公園は3度目の訪問ですが、桜の季節は初めて。堀端の桜が見事に咲きそろい、園内の桜も見事なもの。後述しますが、代替県庁所在地や代表的な地方都市は城下町が多く、それぞれ特色のある城跡公園となっていますが、弘前の桜は格別。これだけの桜を植えたご先祖様には、感謝いきれません。

弘前の桜を堪能後、初日の宿泊地である大鰐温泉に向かい、星野リゾート津軽界」に到着。大鰐温泉の温泉街からは少し離れていますが、かつての高級旅館を星野リゾートが高級温泉旅館として再生した旅館。若いスタッフがチェックインや食事の対応など、きめ細かなおもてなしをしてくれました。そんな若い従業員の方にちょっとお話を伺ったのですが、星野リゾートで全国の施設への転勤があるとのことでした。地元密着の観光産業にあって、こうした転勤制度も従業員に緊張感を与えていいのかもしれません。

食事前に旅館のそばにある大きな公園を散策し夕食。従業員の方が一品一品料理を出してくれる懐石方式で、コロナ対策も万全。朝食と合わせて十分に満足しました。3泊する中で、1泊はこうした高級感を味わいたいもの。

翌日の目的地は男鹿半島の突端近くにある男鹿温泉郷大鰐温泉からは秋田経由で男鹿駅、そこから旅館送迎車で旅館へという旅程。秋田で2時間ほど余裕がある為、駅近くにある秋田城跡公園(久保田城跡公園)へ。弘前7分咲きとすれば、こちらは既に風で花弁が舞うほど。この公園には桜はそれほど多くはないのですが、上品な桜を見ることができました。再建された天守閣に登って秋田市街を一望。秋田県は全国で最も人口減少が顕著で、100万人の人口を切るほどとのことですが、秋田駅の中心街はそこそこの人出。城跡公園の近くにスイーツの喫茶があったので、そこでコストパフォーマンス抜群のランチセットをいただき、秋田を後にしました。2泊目の宿泊は男鹿温泉郷雄山閣さん。日本秘湯の会に所属した旅館で、前から来たかったのですが、今回実現。期待した通り、夕朝食、部屋の清潔さ、そして特徴のある石風呂に圧倒されました。源泉から直接お湯を浴槽に引っ張って、パイプから間欠泉のごとく噴き出す源泉。今回の3泊で唯一の露天風呂の豪快さは格別。夜は近くの会場で演じられる「なまはげ」太鼓を鑑賞。4名の若い演者さんの激しい太鼓には、見る方も力が入ってしまう力強さ。

到着した日はあいにくの雨で温泉街を散策できませんでしたが、翌朝ぐるっと散策。かなり大きな旅館が空き家となっており、店舗も半分近く廃業している雰囲気。コロナの影響だけでなく、慢性的な環境不況で、経営が行き詰まる温泉街を垣間見る思いでした。

3泊目の宿泊地は岩手県鶯宿温泉、加賀助さん。こちらは昨年ふるさと納税した返礼品。男鹿線の羽立駅までコミュニティーバス(200円の格安運賃にびっくり)で行き、秋田経由秋田新幹線盛岡駅へ。盛岡駅から旅館送迎車で旅館へ。数年間に鶯宿温泉のほかの旅館に宿泊したことがありましたが、温泉街から離れたところでしたが、今回は温泉街の中。旅館到着後小さな温泉街をぐるっと一回り。ここで見たのは、廃業手つかずで残っている旅館やホテル、商店等の多さ。営業している宿泊施設を探す方が難しいほど。廃業=雇用の減少であり、人口が少なるはず。建物を壊すにも資金が必要であり、廃業した旅館などにはその余裕もないのでしょう。廃墟の町にならないことを願うばかりです。

加賀助さんは、温泉街の中でも2番目に大きなホテル。残念ながら日曜日の宿泊ということでお客さんは少ない感じでしたが、あまり期待していない分、十分満足のいくおもてなし。夕朝食には食べきれないほどの料理、そしてなんといっても展望台浴室。ヒノキ風呂と大理石風呂が男女日替わりで入れるのですが、ヒノキ風呂は最高でした。

最終日、旅館送迎車で盛岡まで送ってもらい、盛岡城跡公園へ。こちらも桜がそんなに多くはないのですが、それでも見ごたえのある桜鑑賞ができました。

コロナ禍で観光業にとっては我慢の時。星野リゾートのような宿泊施設でも厳しい時代だけに、他はもっと大変な状況。GOTOトラベルの復活が見通せないなか、どうか温泉んオ皆様には頑張っていただきたいと切に願います。

今日はこの辺で。