2021.01.22~25 東北・信州温泉旅行

世間的には甚だ不謹慎かもしれませんが、大人の休日倶楽部を利用した東北・信州方面温泉旅行を強行。本来はGoToトラベルを利用するはずだったため、少し高級な旅館を選んだのですが、残念というか、当然というべきか、GoToは中止され宿泊補助も地域クーポンもなし。一度は旅行中止も考えましたが、妻が元日を含め年末年始パートで頑張ったことから、慰労も兼ねて強行しました。

今回訪問したのが山形の銀山温泉蔵王温泉、信州の高山温泉郷山田温泉の3か所。銀山、蔵王は2回目、山田温泉は6回目の訪問ですが、どこの温泉場も、例年に比べ極端にお客さんが少なく、観光業の不振が実感されました。

今年は雪が多いということで、山形での散策はあきらめ、初日の22日は銀山温泉に直行。東京駅9:24分発の山形新幹線に乗り大石田下車、山笠バスで銀山温泉着。こちらは冬でも人気温泉地と言うことで、そこそこのお客さんが来ていましたが、このうちどれだけの方が宿泊するのか。私たちが宿泊したのが古山閣と言う老舗旅館の別館の西洋風のお宿。夕食がイタリアンのフルコースということで妻が是非ともということで選びましたが、夕食時に見かけたのは私たち含めて二組、4名のみ。朝食は本館の古い木造旅館でしたが、ことらはかなりの部屋数がありますが、宿泊客は5組10名程度。どのお宿も同じような状況なのでしょう。とにかく早くコロナが終息し、地方の重要産業である観光が復活することを祈るばかり。

銀山温泉は狭い谷間に、川を挟んで木造の古い旅館が十数軒立ち並ぶ大正ロマンを味わえる魅力ある温泉。到着早々見たのは、雪下ろしに作業。男衆が屋根に上って盛んに雪下ろし作業を行っていました。古い木造旅館がほとんどであるため、雪下ろしは欠かせない作業なのでしょうが、今年のような大雪は温泉の方たちにとっても大きな負担なのでしょう。そんな状況を見ながら100m程しかない温泉街を歩いて昼食。銀山温泉のある尾花沢市はそばでも有名で、盛そばを食しましたが、腰のある絶品の味でした。3時にチェックインし、温泉に浸かったのですが、コロナ対策のため脱衣場と浴室の扉を閉めないようにとの張り紙。浴室の換気扇は全開で、洗い場にいると寒気がすぐに身にまとわりつく有様。止むを得ないのですが、老体には残念なことでした。

さて、一番の期待でありますイタリアンのフルコースですが、今までイタリアンのフルコースなど食べたことのない私には、フランス料理との違いも判らず。さすがにパスタだけはイタリアンと分かりましたが、その他は区別不能。ただし、大変おいしい料理でありました。

翌日は旅館の送迎バスで大石田駅へ。大石田から各駅列車に乗って山形。山形で50分ほど時間があったので、駅から5分ほどの霞城公園へ。こちらの城跡には天守はなく、石垣のみ。広い敷地に体育館や運動場が配置され、城跡部分は発掘作業が進行中。やはり城跡には天守が欲しいもの。発掘が終わったら天守でも作ってほしいものです。

山形駅から山後バスで蔵王温泉へ。蔵王温泉のバス停から本日の旅館までの道を探すのに手間どい、妻に嘲笑される始末。方向音痴はいつまで経っても治りません。ようやく坂を上って旅館にたどり着き荷物を預ける。花ゆらんという宿でしたが、ここでもコロナ対策が徹底されており、荷物には旅館の方は触れない、部屋には案内しない、食事の料理は最初から並べて、給仕は最小限など、説明を受けました。これが山形県の旅館の対策だそうで、徹底していました。とりあえずロビーに荷物を置き、目的の樹氷見学へ。蔵王はさすがにスキーのメッカということで、スキーやスケボーでゲレンデには多くの人が。私共は樹氷見学のみで、ロープウエーで山頂駅へ。例年であれば、インバウンド客を含めて、ロープウエーにも長蛇の列ができるそうなのですが、今年は大した行列もなく、すぐに乗れて頂上を目指します。目的の樹氷は、数日前に暴風が吹き荒れ、かなり雪が薄かったのは残念ですあG、それでも樹氷の美しさを満喫。頂上駅付近の寒さも味わい、レストランで甘酒も飲み下山のため、再びロープウエーに乗車。

旅館のお客さんは、夕食を見た限り3組5名。こちらも淋しい感じ。それでも給仕をしてくれた女性の方が元気よく対応してくれて、気持ちよく食事できました。

3日目は電車での長距離旅。山形駅から大宮経由長野、長野から長野電鉄で小布施、小布施からは旅館送迎車で山田温泉風景館着。蔵王温泉を9:40分に出て最短経路で旅館着が16:00の長旅。山田温泉は6回目の訪問になりますが、何がこんなに私を引き付けるのか。長野県生まれの私ですが、高校卒業までの18年間には、ほとんど佐久地方を出たことがなく、広い長野県を知らずじまい。そんなこんなで今は盛んに長野に来ている次第。長野電鉄も随分親しみが出て、いい電車だと思っています。今回は長野から小布施まで切符を買って乗車、小布施で改札を出るときにキップが見当たらず右往左往。駅員さんは、「じゃあ、いいですから」と出してくれました。田舎の電車はこういうところが嬉しいです。ちなみに、このなくした切符は、帰りの電車に乗る直前にジャンパーのポケットから出てきた次第。妻に笑われることしきり。

山田温泉風景館もコロナ対策が徹底。数日前に送迎の依頼電話をした際、電話が何度かけても通じず、やっと出たのが女性でした。送迎はOKなのでしたが、コロナの話になって、松本が緊急事態となり、長野市近辺も可能性があるという話。その女性は、何となくキャンセルを促しているような、微妙な言い回しだったので、キャンセルしたほうがいいのかなあ、と一瞬戸惑いましたが、とりあえず行きますからと回答。そして当日到着すると、旅館には女性の方はおらず男性のみ。客も夕食を見た限りでは3組だけ。部屋食などがあればもっとお客さんはいるのでしょうが、館内は閑散、お風呂でもほかのお客さんを一度も見かけませんでした。風景館のおすすめは食事。地元食材を取り入れた和食料理は、夕食・朝食とも大変満足いたしました。特に朝食は、下手な旅館の夕食よりもよっぽど豪華なつくりで、大満足でした。翌日の最終日は善行寺参り。お目当ての戒壇巡りは、コロナ対策で明かりが床に置いてあり、真っ暗闇の続々感が味わえず、残念でした。

4日間を通して、各地で厳重なコロナ対策を体験、自分の旅館からクラスターを絶対に出さない覚悟を感じるとともに、激減した客がいつ戻るのかという、観光業界の苦悩がうかがえました。

今日はこの辺で。