今年鑑賞の映画を振り返る(1)

飯田橋ギンレイホールが閉館し、未だ移転先が見つからないようで、私の映画鑑賞数も減少傾向ではありますが、地元にある下高井戸シネマの会員になりそれなりに行っていて、更に新宿武蔵野館にも足を運んではいます。ただブログに書き込むことが中断していたため、ここで振り返りたいと思います。

池井戸潤原作「シャイロックの子供たち」は、新宿ピカデリーで鑑賞。阿部サダオ主演で、上戸彩も出演していることから、銀行ものの傑作と思って鑑賞したのですが、いまいち盛り上がりに欠ける映画でした。

新宿武蔵野館で上映されたか、今現在上映されているされている作品から。

「クロース」は、13歳の美少年二人の悲しい物語。小さいころから仲が良くて、クラスの生徒からゲイとからかわれる二人。そんな言葉に一人が反応し、次第に遠ざけるような振る舞いを始める。そして遠ざけられた一人の少年が亡くなってしまう。二人とも美少年で、観客はこの悲劇にひきつけられてしまう。

アウシュビッツの生還者」は、おなじみホロコーストもの。アウシュビッツの収容された一人の若者が、ドイツ人将校の賭けの道具としてボクシングで相手を倒していく。そして倒された方の収容者は殺される運命。収容所内の唯一の友だちとも対決させられる場面は胸に迫る。時期的にはソ連軍が近づいている時期で、主人公は生き残り、収容される前に出会った女性への思いが断ち切れず、戦後アメリカに移住してからもボクシングを続ける。最後に二人が出会えたことが救いであった。

シモーヌ フランスで最も愛された政治家」は、女性で初めてのEU議会委員長にもなったシモーヌ・ベイユの人生を映画化したもの。彼女もまたユダヤ系で、アウシュビッツに送られた経験があり、生き残った戦後はフランスで政治家になり、中絶法を成立させたほか、女性の地位向上に尽くした方。映画は戦時中の苦難の場面も織り交ぜながら、女性の権利向上に尽くす姿が描かれています。