映画「だれでも愛しいチャンピオン」

2020年最初の映画鑑賞は、武蔵野館にてスペイン映画「だれでも愛しいチャンピオン」。

プロバスケチームのコーチを首になり、役を起こして交通違反した男が、その罰として社会奉仕活動を行うことに。その活動とは、知的障害者のバスケットチームのコーチをすること。最初はいやいやしていたものの、次第に個性豊かなそれぞれの知的障害者たちと接するうちに、彼らへの偏見がなくなっていき、自らも成長し、チームも大いに成長して、全国大会決勝まで進みます。そしてこの映画のハイライトは、その決勝戦で僅差で敗れたものの、勝ったチームの人たちと抱き合って、みんなで準優勝を喜び合う場面。勝つことしか考えなかった主人公の心は、まさにダイバーシティとなります。

もう一つ印象的な場面というがあります。別居中の妻が40歳を過ぎて子供を産みたいというのに対して、主人公が高齢出産による障害者比率が高まることを気にする主人公との対話を聞いていたチームの一人が、「生まれてくる子供は健常者が良いに決まってる。でも父親は、あなたみたいな人がいい」という場面。

知的障害者も個性豊かな一人の人間であることを高らかに詠った秀作でありました。

今日はこの辺で。