映画「パレードへようこそ」「裁かれるは善人のみ」

22日はギンレイホールにて「パレードへようこそ」鑑賞。イギリスの1980年代、サッチャー政権の時代。
ロンドンでレズ・ゲイの人たちが炭鉱スト応援の募金活動をして、実際にウェールズの炭鉱町に出かけていって支援する話。当時のイギリスでも当然にレズや芸に対する偏見は強く、なかなか受け入れてもらえないものの、真摯な活動に対して次第に理解が広がるものの、最後は投票にやぶれ彼らは撤収。しかし、LGと炭鉱組合とのコラボは、LGの理解へと結実していく様子が描かれます。炭鉱物語といったらよいのか、LG映画といっていいのか難しいところですが、投資のサッチャー政権の強硬な経済政策が垣間見えました。いろいろ批判はあるものの、イギリス病ともいわれ停滞していたイギリス経済を立て直し、ヨーロッパの一流国に復活させたサッチャー政権は歴史に名お残しています。もちろんその陰には炭鉱労働者を始め時代と栄作に翻弄された多くの人たちがいたことも忘れてはならないでしょうが。
23日は武蔵野館で「裁かれるのは善人のみ」鑑賞。これは珍しいロシア映画アンドレイ・ズビャギンツェフ監督が、ロシア社会の地方の腐敗を告発しているかのような作品。
自動車修理工を営む主人公は、市長の買収工作に抵抗して裁判を起こすものの、権力に無力の裁判で敗訴。弁護士は市長の悪事をネタに市長に直接交渉するものの、弁護士も力で屈服させられる。主人公の妻は、義理の息子に嫌われ、弁護士との不倫も発覚し自殺に追い込まれる。そして主人公は妻の殺人の罪を着せられて服役。
全く救いのない結末で、現代ロシアの腐敗を告発しきった作品となっている。
市長の部屋にはプーチンの肖像がかけられ、プーチンが腐敗の象徴ともなっているところが味噌。更に、主人公の近所に住む警察官が、ソ連の歴代の指導者の写真を射撃場に持ってきて的にしようとする場面。彼はレーニンから始まる指導者、写真で出てきたのはレーニン、ブレジネフ、ゴルバチョフであったが、彼ら指導者の中で一人もまともな指導者がいなかったことを嘆く場面んも興味深い。エリツィンに至っては、仕事中もアルコールを飲んでいたとぼやく場面も。
珍しいロシア映画で示唆に富む場面を満喫しました。
今日はこの辺で。