映画「ブランカとギター弾き」

日本の長谷川宏紀監督がフィリピンで撮った映画「ブランカとギター弾き」をギンレイホールで鑑賞。
先ず画面に現れるのはマニラの雑然とした貧民街のような場所。たくさんの人が小さな路地を歩いたり遊んだりしている風景。そんな中に身寄りのなさそうな少女ブランカが物乞いのようにお金を無心している場面が出てきます。そのたくましさは、人の財布を盗んだりして、しっかりお金を貯めて、隠しているところからもうかがえます。
そんなブランカが、同じ貧民街で暮らす悪の少年たちにお金を盗まれてしまい、近所にいた盲目の置いたギター弾きのおじさんに出会います。彼は、生まれた時から目が見えず、路上でギターを弾いて生活しています。少女ブランカはこのギター弾きに近づき、一緒にほかの町へ旅に出ることに。そこからロードムービーとなります。
お金を盗むことも悪いとは思はないような少女は、ギター弾きのおじさんと過ごすうちに、その純情さに気が付き、孤児院に入ってからも忘れられず、再びギター弾きのもとへ帰ります。
なんとはない話ですが、したたかな症状と純情な盲目のおじさんの交流が、少女の心を洗っていくことが描かれ、案外記憶に残る作品だなあと感じた次第です。
なお、この作品がベネチア映画祭に上映された後に、このギター弾きのおじさん(おじいさん?)が亡くなったという表示がエンドロールにありました。素人の方のようでした。
今日はこの辺で。