亀井静香「永田町動物園 日本をダメにした101人」

自民党の国会議員だったが、小泉の郵政解散で離党し、その後政党を作ったり渡り歩いたりした政治家、亀井静香氏が、付き合いのあった政治家101人の人物評を週刊現代に連載したものを単行本化したエッセイ「永田町動物園 日本をダメにした101人」読了。

タイトルの副題が「日本をダメにした101人」となっているが、全く内容とは合わず、ほとんどの人を高く評価したり、感謝している内容で違和感あり。そして、自分自身を高く評価している記述が数多く、さながら「亀井静香と素晴らしい政治家仲間たち」とでも改題した方がいい内容。さすがに週刊誌に連載していたものなので、個人個人の悪口はあまりかけなかった事情もあるのでしょう。

一人一人についてここで論評してみ仕方がないのですが、さすがに亀井氏を追い込んだ郵政解散の張本人である小泉純一郎には厳しいことを書いているが、今ではお互いに脱原発で唱えているのは奇縁というべきか。当時刺客として亀井の選挙区で立候補したホリエモンこと堀江貴文に関しても、随分と持ち上げている。

その中で、厳しい人物評を書いているのが「加藤の乱」を起こした加藤紘一。首相になる器ではなかったことを正直に書いている。

亀井の下で助けてくれた同僚や部下のような政治家たちに対しては、概ね「べた褒め」。

亀井の書いていることが真実であるならば、日本の政治ももっと良くなっていたと思うのですが、現状の政治家たちの質の低下を見る限り、亀井達ベテラン議員が政治家を育ててこなかったことの表れではないのか。玉木雄一郎を随分買っているようですが、彼を総理候補との見立ては、正に亀井静香の限界を示していると言わざるを得ない。

今日はこの辺で。