安倍首相の力量

安倍首相誕生から2ヶ月が過ぎました。この間、中国・韓国との外交関係については、両国の訪問と北朝鮮の核実験が追い風ともなり、関係が改善され、良好なスタートを切りましたが、ここに来て早くもその指導力が問われ、支持率も下降気味です。小泉さんと言う強烈な個性を持つトップリーダーのあとを継ぐ安倍さんは、年齢的にも若く、また修羅場をあまり踏んでいないことから、大変やりずらい立場なんでしょう。
過去の長期政権や強力な指導力を持っていた首相、すなわち吉田茂佐藤栄作田中角栄中曽根康弘の後継は、佐藤の次の田中角栄を除けば、どちらかと言うと影が薄い感があります。また、過去の首相は当選回数も数多く重ね、かつ派閥のリーダーとして総裁選にも出馬経験があり、それなりのキャリアを積み上げた人がなっていましたが、安倍さんの場合はその意味で非常に経験の薄い政治家です。そんなことから、中川昭一や長老と呼ばれる政治家が好き勝手なことを言っているように感じなくはありません。一度誰かを思い切って更迭するぐらいの力を見せれば、周りの見る目も変わってくるように思うのですが。
それにしても郵政反対派の11名が自民党に復党させたのは誰の決断なんでしょうか?参議院の青木、片山コンビの圧力にベテラン連中が加担し、結局何となく流れが出来てしまったような気がしますが、どうも納得のいかないストーリー展開でした。ここでも中川昭一が、「政治には情が必要」などと余計なことを言っています。確かに政治にはある意味で情が必要です。なぜなら弱い立場の人を助けるのが政治だからです。しかし、身内や強いものには情は禁物です。それがあったら永遠に談合は終わりませんし、サラ金利率も下がりません。中川は核保有議論といい、情といい、全く何を考えているのか。安倍さんが最初に切るべきは中川ではないでしょうか。
今日はこの辺で。