角田光代「薄闇シルエット」

角田光代「薄闇シルエット」読了。アラさー女子の心の内を丁寧に描いた作品というべきか。
37歳のハナさんは大学からの親友チサトさんと下北沢で古着屋を経営。従業員も雇いそこそこ成功している。二人とも独身ながら、チサトさんはバツイチ、ハナさんには恋人らしき人がいるという設定。そのハナさんの恋人から「結婚してやる」的な表現で求婚されたことから、ハナさんの心が恋人から離れていく心の内を描いたり、チサトさんの新規事業の話から、ハナさんは取り残される気分を味わったりしながら、最後は自分のやりたいことを見つけ出していくというのが大まかなストーリー。やはり話自体は女性向か?いまどき女性向などというと怒られそうですが、角田さんの小説は、「八日目の蝉」や「紙の月」のようなミステリーを含んだ作品の方が面白いと感じたところでした。
今日はこの辺で。