映画「ローサは密告された」

珍しいフィリピン映画「ローサは密告された」を渋谷のシアターイメージフォーラムで鑑賞。
マニラのスラム街と、そこを管轄する地元警察署を主な舞台に、少量の麻薬取引にかかわったとして密告され、警察に逮捕された夫婦。警察では暴力と賄賂がまかり通っている様子が赤裸々に映し出される。もちろん、これはフィクションであり、全てが真実ではないでしょうが、ドゥトルテ大統領の下、麻薬に係る人間を何千人も警察が殺害したという話が伝わってくる中、極めて真実性が大きいと思われます。ここの夫婦は完全にかかー殿下で、しっかり者の奥さんが、細々と雑貨を扱う商店を営み、地域の人気者でもあります。そんな彼女を中心に据え、スラム街でたくましく生きる庶民の姿と、警察権力をかさに着てやりたい放題の警察官を浮き彫りにする。
中国では賄賂撲滅と称して習近平政権が激しい権力闘争を繰り広げているようですが、東南アジアも事情は同じ。賄賂は堂々とまかり通っている野毛現状のようです。
仮釈放をするために5万ペソを要求され、子供たちが必死になってそのお金をかき集める姿も、まるでドキュメンタリー映画を観ているような現実感を味わいました。
とにかくフィリピンの女性は強くたくましい。
今日はこの辺で。