映画「NET 網に囚われた男」

韓国映画「NET 網にとらわれた男」を新宿シネマカリテにて鑑賞。
北朝鮮の漁師の男が粗末な家で妻と幼い子供の3人でつつましく生活している光景から映画ははじまる。
貧しいながらも仲良く暮らしている様子が描かれるが、北朝鮮の貧しい田舎の光景が目に浮かぶような描写。男は朝から自分の大きな財産である小さなボートに乗り、韓国との国境に近い川(あるいは海?)に 漁に出かけるが、途中でエンジンが故障して、ボートは流され、韓国側の岸についてしまう。それから韓国側での厳しい取り調べと亡命への誘いの話が続き、最後は無事に北に帰るのであるが、北ではさらに厳しい取り調べが待っている・・・・。
朝鮮半島の現実を素直に描写しているのか、それとも相当な想像が入っているのかわ定かではありませんが、世界的な映画監督であるキム・ギドクの手になるこの作品には引く付けられました。
朝鮮半島の緊張は、北の核開発や南の朴大統領の弾劾、職務停止などもあり、緊張が一層高まっていますが、南北の経済格差は如何ともしがたい状況になり、統一はより非現実的になっているように思えますが、数十年後には統一がなっているのか、それとももっと早く北が崩壊しているのか。
ドイツ映画にはナチスの暴虐が大きな題材になっていますが、朝鮮半島の映画の題材としての南北問題は奥が深い題材ではないでしょうか。
今日はこの辺で。