映画「ロクヨン 前編」

横山秀夫原作「ロクヨン」前編鑑賞。新宿のシネコン3館で上映しているからか、不人気なのか、席はあまり埋まっておりませんでした。レビューでもそれほどの特典がなく、もしやつまらないかと思ってみましたが、NHKドラマとは大違い。見ごたえがあり、後編に期待が膨らみました。
原作は2年前に読み、やたらに長々と組織の問題との葛藤を描いていたかと覚えていますが、それが横山の真骨頂。それをうまく映像表現していました。
NHKのドラマの主役の三上広報官役が地味なピエール滝。原作にある三上の風貌を尊重して配薬したのでしょうが、やはりピエールと佐藤浩市では演技力が全く違い、その迫力は圧倒的。堂々たる主役ぶり。県警本部長と警務部長はキャリア警察官僚で、特に警務部長役の滝藤賢一が憎々しい役を好演しています。
それにしても「64ロクヨン」とは言いタイトルをつけたこと。昭和64年の短い10日間ほどに発生した少女誘拐事件を題材にした長編ドラマは、非常に奥深い闇があり、映画の題材としてもぴったし。
後編が待ち遠しい映画となりました。
今日はこの辺で。