映画「100歳の華麗なる冒険」「イーダ」

本日、ギンレイホールにてスウェーデン映画「100歳の華麗なる冒険」とポーランド映画「イーダ」鑑賞。
あまり期待していない映画で、期待以上に面白い映画というのは得をした気分になります。「100歳・・・」が正にそれに該当。100歳の誕生日を老人ホームで迎えようとしていた老人がホームを脱走。ひょんなことから大金の入ったスーツケースを持つことになり、犯罪組織から狙われることに。そこに何人かが加わって珍道中が始まります。この100歳の老人の過去が開創として描かれ、その華麗な経歴が披露され笑いを誘います。出てくる大物は、スペインのフランコアメリカのトルーマンスターリンアインシュタインレーガンゴルバチョフ等々。彼らと互角に付き合ってきた過去が描かれ、興味がそそられます。彼が100歳でホームを脱出したのは、今のスウェーデンの高福祉社会を風刺しているのかもしれません。たとえ100歳になっても、冒険が必要、ホームで只寝て食べての生活は意味がないと、言外に批判しているとも取れました。
ポーランド映画「イーダ」は、修道院の尼僧になる少女イーダが、数日間、唯一の肉親に当たる叔母のもとに行き、その叔母から自分の出自、すなわちユダヤ人で、親が殺されたことなどが知らされます。
その叔母も自分の子供を殺された過去を持ち、常に悩みぬいている人。その叔母が突然窓から飛び降りて自殺する場面は面食らいました。イーダは知り合った楽器奏者の若者と一夜を共にしますが、修道院に戻っていきます。少し哲学的で難しい映画でしたが、白黒画面の重厚さが記憶に残ります。
今日はこの辺で。