宮部みゆき「スナーク狩り」

本当に久々の宮部みゆき作品の読書。「スナーク狩り」は子供が小さいときに離婚した織口が、離婚した妻と娘を殺され、犯人の若いアベックに復讐を図るという大筋をメインに、織口に関わった人々を絡めて描いたロードムービーならぬロード小説。
男に裏切られた美貌の女性が、銃でその男の結婚式を台無しにしようと乗り込むが果たせず、その銃を織口に盗まれてしまうところから、ロードが始まる。東京から金沢までの車の旅には2台が登場。物語の構成の緻密さは、さすがに宮部みゆきと思わせる巧みさ。
織口は最後に警官の発砲で殺されるが、もし生きていて、裁判員裁判にかけられたらどんな刑になるか?
きっと寛大な判決になること間違いなし。
なお、スナーク狩りの前に、向田邦子の短編集「愛という字」も読了。
今日はこの辺で。