重松清「愛妻日記」

重松清が夫婦の性愛、特に「性」を描いた「愛妻日記」。表題作ほか全6作ともすべてが濃厚な性、というよりもエロスを描いた異色作。確かに未成年の子供には読ませられない濃厚な性が描かれています。
重松があとがきで書いている通り、「裏切られた」という読者の批判も聞こえてきそうな作品です。
ただ、私は読んでいたそんなにいやらしさを感じませんでした。中学生のいじめや中年の男のリストラの悲哀を描く重松にも、こんな小説が書けるという驚き。さすがに当代一流の作家だと感心した次第です。
今日はこの辺で。