真保裕一「最愛」と今野敏「膠着」

真保裕一「最愛」は、不幸な生い立ちをした姉弟の物語。といっても姉は銃で撃たれ瀕死の重症で、医者である弟が真相を探っていく形で物語りは進む。「最愛」とは姉弟間の愛情・・・。姉弟の関係が明らかになる筋立ては、私にはあまり感心出来ませんでした。それまでのストーリーがよかっただけに残念。もっと違うストーリーがあったのではないか。
今野敏「膠着」は、糊のメーカーが新製品開発をしたものの、意図しないものが出来てしまい、それをいかにして売り込むかという社内の議論を中心に進む物語。糊という地味なな製品を扱ったところが面白い発想ですが、実際にはありえないシチュエーションでしょう。それでも案外楽しく読ませてくれました。
今日はこの辺で。