またまた映画二題

金曜夜は「アメリカン・ギャングスター」、そして今日は「歓喜の歌」鑑賞。
アメリカン・ギャングスター」は1970年ごろのニューヨークを舞台にしたギャングと警察腐敗を描いた作品。こうした類のアメリカ映画の原点は「ゴットファーザー」になるのでしょうか。兎に角、その残酷描写はすさまじい限り。本来は警察官タイプの役が多いデンゼル・ワシントンが汚れ役を演じ、ラッセル・クロウが刑事役。お互いに自分の美学を徹底的に貫き通すのですが、一番興味があったのが、当時のアメリカ社会の腐敗振り。ベトナム戦争の影が随所に見られたところでした。
歓喜の歌」は、新作落語の演題を映画化したという変り種作品。市民文化会館のやる気のない職員が、一念発起して、ダブルブッキングしてしまったコンサートを成し遂げるまでの話。古くは黒澤明の「生きる」に代表される事なかれ主義の役人の再生の物語がありましたが、これに通じる作品でしょうか。
それにしても、主人公の主任役には小林薫がぴったしあっていました。そして、久しぶりに見る安田成美もいい味を出していました。
もう少し脚本をつめればもっと感動を呼ぶ作品に仕上がったような気がしますが、まあ、及第点の映画といえるでしょう。
今日はこの辺で。