自殺で終わっていいのか

5時近くになって夕刊を見ると、「松岡農相自殺」のトップ記事がありました。高熱水費問題や緑資源機構の談合問題が取りざたされ、国会でも相当苦しんでいたことは想像できましが、まさか彼が自殺するとは?それだけ厚顔無恥な人間と思っていた私が間違いだったかも。国会やマスコミからあれだけの批判を受ければ、誰だって自殺する気にもなるのでしょう。もっと前に安倍首相が彼の首を切っていたら、自殺までは行き着かなかったかもしれません。その意味で、安倍首相が今日の記者会見で「慙愧に堪えない」と言う表現を使ったのであればいいのですが、今日の首相の意味は「残念で仕方がない」と言う意味でこの言葉を使ったようです。安倍首相ももっと国語を勉強すべきでしょう。これは蛇足ですが。
さて、松岡農相を自殺に追い込んだのは何なのか?それは間違いなく農林事業における談合問題が、自分の目の前に迫っていたからでしょう。熊本県選出の林野庁出身議員が、熊本県の林野事業の談合に絡んでいないはずがない!・・・これは言い過ぎかもしれませんが、高熱水費問題では白を切れても、談合問題では白を切りとおせないと思ったからではないでしょうか。そして現職大臣の逮捕と言う重大事件が安倍内閣の命運を左右してしまう。こうしたストーリーが松岡大臣に見えてしまったからには、死を選ぶしかなかったのかもしれません。
日本人は自分の命を犠牲にした人間に対しては、同情の念を抱く傾向があります。したがって、一番怖いのが、松岡大臣の死によって全てがうやむやのなってしまうことです。時の政権が期待するのは、正にこのことではないでしょうか。
しかし、こういう時こそ真相を明らかにして、再発防止に役立てたいものです。
慙愧に堪えずに命を落としたのは松岡大臣であって、彼を庇い通した安倍首相もまた「慙愧に堪えない」のではないでしょうか。
今日はこの辺で。