重松清「きみの友だち」を読んで

昨日表題作を読了しました。たまたま図書館で借りてきた本ですが、これが大当たり。小中学生の友達をテーマにした小説ですが、決して小中学生向きではなく、むしろ大人が読んで昔を思い出したり、今の自分の友達について考えるお話です。そしてとにかく読むに従い涙が止まらなくなるお話。特に恵美ちゃんと由香ちゃんの友情と言うかそれ以上と言うか、何ともやさしい関係と、そして悲しい別れ。由香ちゃんは病弱で薄幸で、まるで天使のように美しい心を持った少女。その由香ちゃんを知って友達の何たるかを知り、凄く成長し、弟の友達たちにすばらしい一言をかける恵美ちゃん。最後は素敵な伴侶と結婚するところで終わりますが、恵美ちゃんの幸せを祈らずにはいられない気持ちにさせられます。由香ちゃんの分まで幸せな人生を送ってほしい、そんな素敵で魅力的な女性になる恵美ちゃんです。恵美ちゃんの容姿の表現は出てきませんが、ウェディングドレスの恵美ちゃんの美しさはまぶしいほどでしょう。
すばらしい感動をもらえる傑作でした。
今日はこの辺で。