牛島信「社外取締役」読了

久しぶりの経済小説社外取締役」読了しましたが、読んでがっかりでした。筆者は現役バリバリの弁護士で、「株主総会」や「株主代表訴訟」などの経済小説を書いているということで、期待して読んだのですが、残念ながら失望しか残りませんでした。前記小説はまだ読んでいないので分かりませんが、少なくともこの小説は何ら訴えるところがありません。出だしが缶詰の腐食による食中毒から始まっているので、ここから話が発展するのかと思いましたが、さにあらず。この事件は全く置いてけぼりになり、大学教授が社外取締役になるところから再スタート。この社外取締役が主人公となると思いきや、そのうちセクハラ事件で退陣。なんともつかみどころのない話です。経済小説として何らかの知識を吸収できるのかなあと思っていましたが、それも期待はずれ。最初から最後まで中途半端な内容に終始しました。やはりプロの作家と弁護士との掛け持ち作家では読者に訴える何かが違うようです。
今日はこの辺で。