石田衣良「Forty(40)」読了

最近、石田衣良の作品を読む機会が多くあります。今回は「40」。これは40歳の意味。彼の作品には直木賞受賞作「4TEEN」と言う作品がありました。これは勿論14歳の意味。これに引っ掛けて「40」を書いたのかもしれません。40歳になった主人公が会社を辞め、いわば何でも屋を開業して、同じ40歳に人との交流を描くもの。40歳のオタクや引きこもりから、がんで余命いくばくもないプロのライターまで、様々な人物が登場してきます。そして最後は一大イベントを仕上げると言うもの。この最後のイベントについてはいまいち訴えるものはありませんが、40歳という働き盛りの年齢層に焦点をあてているのは案外珍しい設定かもしれません。私自身の40歳を振り返ると、何をやっていたのか?ほんとに人様に言えるような立派なことはしていませんでした。会社でもどちらかと言うと傍流の仕事が中心で、鮮明に記憶に残るようなことをしていなかった気がします。どちらかと言うと43歳頃からまともな仕事をし始めたような感じです。したがって、42歳までの私は月給泥棒のようなもの。そして50歳を過ぎた今からまた月給泥棒になりはしないか心配です。
今日はこの辺で。