映画「マイ・ブックショップ」「ビール・ストリートの恋人たち」

最近ギンレイホールにかかる映画もいまいちで、どうしようか迷ったのですが、13日の土曜日に表題2作を鑑賞してきました。いずれも地味な作品ながら、心に残るいい作品でした。
イギリス映画「マイ・ブックショップ」は、第二次大戦で夫を亡くした未亡人が、田舎町で本屋さんを開いたことから起こる騒動を描く作品。本屋さんを開いた建物は「オールド・ハウス」といわれる、その小さな町の天然記念物的な建物。この建物を買い、好きな本を届けるという純粋な気持ちから本屋を開店したのですが、町の実力者の野望のために嫌がらせを受け、閉店せざるを得なくなる悲しい話。よこしまな権力に抵抗する数少ない良心的な人と、権力に協力する大多数の人という構図は、観ていて腹が立ちましたが、これが世の中の常なのか?「正義が最後は勝つ」とはならなかったのですが、心には残りました。
「ビール・ストリートの恋人たち」は、人種差別が色濃く残る1970年代のNYハーレムに暮らす黒人の恋人を主人公に、これもまたよこしまな権力のために、刑務所に投獄され、恋人とは刑務所の窓越しにしか会えない姿を描く。今でも白人警官が黒人を暴力的に扱う事件がアメリカでは発生しますが、こうして無実の罪でを着せられる人がどれだけいるのか?アメリカ社会の闇を映し出します。
両作品とも、善良な一般市民が、権力の横暴で虐げられる姿は、悔しい思いを書きたてました。
今日はこの辺で。