映画「ルーム」

アメリカ映画「ルーム」をTOHOシネマ新宿にて鑑賞。日本でも埼玉で監禁事件が発覚したということで、タイムリーに上映された評判の映画。
前半は理不尽にも誘拐・監禁された女性と、犯人との間に生まれた男の子の小さなルームでの生活が描かれます。その生活は、子供に対して最大限の愛情を注ぐ母親の姿が克明に描かれます。女性は7年間、子供は5年間の小さな部屋での監禁生活。それでもちゃんと体操をしたりして、最低限の体力の保存を図る努力をする姿が痛ましい。そして、犯人の男への憎らし気持ちが観客にも伝染します。
ある日子供と共謀して脱出の賭けに出て、何とか成功し、やっと7年前の世界に戻る母親。そして初めての広い世界に触れる子供。幸せな生活が戻るかといえば、それは簡単なことではありません。子供はまわりになじむものの、母親は重い精神の病を負います。小さなルームでの二人だけの生活からの脱出になかなか成功しない親子。何と重い、罪深い犯罪でしょう。
今回の3年間の監禁事件、ずいぶん前に新潟であった長期の監禁事件。同じように北朝鮮に拉致され日本に戻った方たち。彼ら、彼女らが無事に社会復帰できたのか、あるいはこれからできるのか?生易しいことではないでしょう。
今日はこの辺で。