東野圭吾「歪笑小説」

久しぶりに東野圭吾作品「歪笑小説」を読む。電車で読んでいて、ついつい笑ってしまう作品。本当に話がうまい作家です。
12編の短編から構成される作品ですが、登場人物は出版社の編集者と作家たち。名物編集長の作家への気遣い、自分では大作家と思っている長老作家、スランプに陥った若手作家、美人編集者に片思いする若手作家等々、東野自身が身を置く世界を面白おかしく表現し、ついつい笑ってしまう作品。
最初の「伝説の男」は名物編集長の話。徹底的に売れる作家を持ち上げて、自分の会社に原稿を取ってくる編集長を東野も知っているのか?
どの作品も東野のような流行作家だからこそ書ける作品なのかもしれません。大作家=売れる作家ではないのでしょうが、東野はすでに両方を兼ね備える作家に違いありません。
今日はこの辺で。