映画「ゴーン・ガール」、「トラッシュ」、「リベンジ・オブ・ザ・グリーン・ドラゴン」

9日(土)ギンレオホールにて「ゴーン・ガール」、「トラッシュ」鑑賞。
ゴーン・ガール」は、1月にも見た映画ですが、ほとんど筋を覚えていないありさまのため、再見。ロザムンド・パイクの美しさと残酷な役柄を再認識。
「トラッシュ」はブラジル・リオデジャネイロを舞台とした、なかなか硬派な物語。ゴミ山でゴミ拾いをして暮らすような貧しい3人の14歳の子供が、ゴミ山で財布を拾ったことから、命まで狙われながら警察や市の幹部と闘う姿を描きます。ブラジルワールドカップ開催前にかなりのデモがあったことが報道されましたが、オリンピック開催を控え、リオデジャネイロも再開発で街が変わろうとしている中、警察も絡んだ権力者たちの汚職がはびこり、貧しい人たちは格差の広がりに苦しんでいる模様が映し出され、BRICSと言われる新興の大国がどこも同じ悩みを抱えていることがわかります。
リオのオリンピックはもう来年に迫っています。開発で潤う者もいれば、取り残される者もたくさんいるのでしょう。光と影をしっかり見て、公正な政治をどこの国も行っていただきたいものです。
もちろん日本もですが。
最後に今日観た「リベンジ・オブ・ザ・グリーン・ドラゴン」は、香港ノアールの最高傑作ともいわれる「インファナル・アフェア」を監督したアンドリュー・ラウアメリカでとったノアール。「デパーデット」でインファナル・アフェアをリメークしたマーティン・スコセッシがラウをアメリカに呼んで取らせた映画。1980年代から90年代にかけて、アメリカに大量に不法入獄した中国人たちが、ニューヨークを舞台にしてギャングの集団を複数結成し、その集団による抗争をリアルに描きます。彼ら中国人は、決して白人を殺さないのが一つの掟。なぜなら、白人を殺せば警察が動くため。「ハーツ・アンド・マインズ」でアメリカの将軍が言っていた言葉、「アジア人の命は欧米人に比べて軽い」が、そのまま掟になっていました。
ギャング間の抗争による暴力は復讐を呼び、暴力は連鎖していきます。これは戦争と同じ。
移民社会アメリカの恐ろしい一端を見た気がしました。
今日はこの辺で。