「闇の流れ 矢野絢也メモ」

公明党委員長、矢野絢也「闇の流れ 矢野絢也メモ」読了。本作は、著者が政界引退後に政治評論家となり、平成5年ごろに、月刊文芸春秋に掲載した、公明党の書記長、委員長時代に経験した国会や政局に関する生々しい記録を元にしたノンフィクションの文庫本。
百冊以上といわれる詳細な矢野メモを元に、当時のやり取りが生々しく描かれています。
そして、何故か10年以上前に書かれた文春掲載のこの記録に対して、平成17年に創価学会公明党から、評論活動の中止と、メモの提供を強要され、矢野氏は渋々これに応じて、しばらく評論活動も中止していました。しかしながら、依然として聖教新聞等での中傷が収まらず、巨額の寄付も要求されたことから、学会を脱会し、起訴に踏み切った経緯があります。
本作では、池田名誉会長は大変な理解者として登場しています。しかしながら、これを読むと政教一致は明らか。公明党と学会が危惧するのは分かりますが、何故10年もたってからなのか?
かつて私も聖教新聞をたまに読んでいたことがありますが、竹入前委員長への中傷記事はすさまじいものでした。卑しくも宗教団体のトップたちがこんなにもうす汚い言葉を使って、それも公の新聞紙面で一個人を中傷出来るものなのか?と不思議に思ったことを記憶しています。いくら学会員でも、心ある人にはあまりにもひどい言葉が並んでいました。
公明党も長い与党時代が終わり、今後しばらくは下野することになりました。これからは民主党に擦り寄るのか?それとも自民党の政権奪回を信じて野党共闘するのか?
学会トップの証人喚問問題も絡んで、公明党創価学会の冬の時代がやってくるのかどうか。
今日はこの辺で。