東野圭吾「ガリレオの苦悩」

東野圭吾は今年圧倒的な支持を得たようです。直木賞受賞作「容疑者Xの献身」は既に3年ほど前の作品ですが、今年映画化されて映画が大ヒット。続いて「流星の絆」がベストセラーになり、テレビドラマ化されました。「容疑者Xの献身」の封切にあわせて「ガリレオの苦悩」と「聖女の救済」が単行本化され、いずれもベストセラーになっています。この作家の底知れない発想力を思い知らされます。
ガリレオの苦悩」は五つの短篇からなる湯川もの。「落下る(おちる)」、「操縦る(あやつる)」、「密室る(とじる)」、「指標す(しめす)」、「攪乱す(みだす)」の五編。表題からして凝っていますが、話の内容については、「容疑者X」のような凝ったものはなし。軽く読むには最高ですが深みはいまひとつでしょうか。だからと言ってつまらないわけではありません。十分楽しめる作品でした。今日からは「聖女の救済」を読んでいます。
今日はこの辺で。