薬丸岳「虚夢」

今週はトラブル発生で毎日遅くなり、今日やっとパソコンの前に座りました。
月曜日に読み終わった薬丸岳の「虚夢」。3年前に「天使のナイフ」で鮮烈でビューし、長編は「闇の底」に続く3作目。(他に短篇があるかどうかは不明)
どちらかというと、寡作な作家なのかもしれません。
「虚夢」は、統合失調症という精神的な病を持った青年に幼い娘を殺された夫婦の物語。当然、心神耗弱者の犯罪と言うことで控訴されず、4年後に彼の夫婦の前に現れます。夫婦は既に離婚し、お互いにむなしい日々を過ごしていましたが、彼が現れたことで再び心が結びつきます。
統合失調症の彼には、同じく精神の病を持った若い女性が現れて・・・・。
心神耗弱や心身衰弱者の犯罪を作者がどう見ているのかがはっきりしませんが、この小説では、佐和子と言う娘を殺された母親の執念を強く描いていました。
冒頭に述べたトラブルも、精神的に不安定なお客様からのクレームへの対応です。我々からは想像もつかない難癖を言われるお客様に、何人もが苦しみ、精神的にも病んでいます。何とかしなければ。
今日はこの辺で。