死刑の重み

山口県光市の母子殺害事件の差戻し控訴審の判決が昨日広島高裁でありました。結果は無期懲役を破棄して死刑判決。未成年事件では異例の判決となりました。この結果は、被害者の夫であり父親である本村洋さんが盛んにマスコミに顔を出し、うったえた結果に他なりません。もし彼が何の行動も起こしていなかったら、すなわち無期懲役に対して控訴、上告はしても、あれほど世間にうったえていなければ、今回の死刑判決が出ていたのかどうか?これは極めて疑問です。彼の主張が最高裁を動かしてしまったといっても過言ではありません。言い換えれば、本村さんが自ら私刑(仇討ち)を実現してしまったのです。こうした結果が果たしてよかったのか?今現在は、弁護団以外には異議を申し立てる空気はありませんが、歴史的に見てどうなのか?
裁判員制度が導入され、かつ被害者家族などが法定で発言する機会が設けられるなど、極刑判決が増える傾向が懸念されています。
世界的には死刑廃止が趨勢となっている現在、日本だけは逆方向へ進んでいるように思えてなりません。
今日はこの辺で。