貫井徳郎「愚行録」

貫井徳郎の「愚行録」を読み終えました。ある人物について、過去に付き合いがあった人が語るストーリー展開はよくあるケースですが、ついつい引き込まれてしまいます。
この小説では、早稲田、慶応出身の夫婦が惨殺されるのですが、その夫婦のついて個別にかつての知り合いが語っていく一方、犯人と思しき人が生い立ちを回想していくと言う二つの話が語られます。
最後になってやっと誰が犯人かがわかるのですが、作者は相当凝ったストーリーを考えたなあと感心しました。
それにしても、この小説の中で語られる「慶応」と言うブランド名は凄いの一言。その慶応でも、内部と外部では大きな差があるとか。今時本当にこんな身分制度的な社会があるのか?
慶応になんか全く縁のなかった私には全く考えられないような、誇張の過ぎたブランドの評価でした。
今日はこの辺で。