大島椿

今週20日、21日と1泊2日で、伊豆大島に出張してきました。10数年前に初島に行ったことはありますが、伊豆諸島へ行くのは初めて。東京の竹芝桟橋から2時間ほどの船旅ですので、日帰りでも楽に行ける手ごろな伊豆大島。昭和61年の三原山大噴火により全島避難が行われましたが、それ以降、バブルの崩壊もあって島はかつての賑わいがなくなったようです。宿泊した旅館もかなり古くなっており、他にも廃業した旅館や遊戯施設が廃屋となっていました。東京都ではありますが、厳しいかその現実があるようです。三原山は昭和41年、61年と大噴火を起こしており、大体20年周期で大噴火が起こっているため、ここ数年でまた大噴火が起こる可能性もあります。今のところ兆候はないようですが、三宅島と同じく、厳しい自然との闘いはこれからも続いていくのでしょう。
島をほぼ1周しましたが、田んぼは見当たらず、畑も大規模なものは見かけませんでした。波浮の港の漁船もかつてのように、あふれんばかりの数はなく、何を主たる産業にしているのか分からないような感じもしました。島の人口は1万人弱とのことでしたが、それだけの人が暮らしていける素地がどこにあるのか。やはり夏場の観光が支えているのか。
昨晩は金曜映画の日。「バブルへGO」を観賞。2007年の現在からタイムマシンで1990年のバブル真っ盛り時代に飛んで、不動産融資の総量規制を止めさせようとするコメディー。現在の「格差社会」などという言葉もなかった、いわば浮かれた時代を若干(相当?)誇張して描いてはいましたが、確かにタクシーを捉まえるのが大変な時代ではありました。そんな浮かれたときに、総量規制が敷かれた事によって、あっという間に不動産が不良債権と化し、日本は失われた10年を迎えることになりました。そしてそれはまだ続いています。歴史に「もし」はありませんが、もし総量規制が通達されていなかったら、日本経済はどうなっていたのでしょうか?どっちみちあんな状態が続くわけがありません。ただし、それを軟着陸させる手立てはあったかもしれません。
この映画は、バブルをいわば肯定的に捉えているような感もありますが、警鐘も鳴らしています。現在、都心の土地はミニバブルといわれるほどに値段が上がっていると聞きます。これがどんな結果を招くのか。いい意味でデフレ解消に導くのか、それとも格差を助長するのか。
今日はこの辺で。