タウンミーティングへの憤り

小泉内閣の目玉の一つでもあったタウンミーティングの運営に関するボロが次々に明るみに出て、その杜撰な運営が浮かび上がりました。この中で、質問者を決めて議論の誘導を図った、との点ですが、私はこれについてはそれほど憤ってはいません。我々会社社会でも、さくらを決めて議論の口火を切らせ、集会を活発にすることはよくあることです。これによってタウンミーティングの議論の方向付けが決まり、世論誘導を図った、との指摘はそれほど当てはまるとは思いません。タウンミーティングに出席している人間が賢明であれば、見え透いた議論はすぐに見破るからです。大体さくらの質問はそれとなく雰囲気で分かるものです。
私が憤っているのは、1回のタウンミーティングの経費が平均1,100万円もかかっていることです。最初は電通随意契約で受注し、以後は広告会社が入札で受注していたようですが、どこをどうはじいたらそんな見積が出てくるのでしょうか?それでも広告会社は儲けがほとんどなかったとのたまっているとのこと。更に驚くことに、静岡で行われたミーティングで、駅から500mほどのところにある会場まで大臣を送迎するために、わざわざ東京からハイヤーをチャーターしたこともあるとのこと。全く役人の考えることはおそろしや。
タウンミーティングといっても、単なる対話集会です。参加者に料理や記念品を配ることもないでしょう。会場だって市民会館など公的な施設を使いますから、そんなに高額とはならないはずです。集会の参加者はいまどきインターネットで募ればたやすいこと。当日の会場整理や警備にはボランティアやアルバイトを募集すればよいのです。全て完全に、粗相がないように万全を期したい役人の自己満足の経費が1,100万円に現れているとしか思いません。もし民間でやろうとすれば、半額以下で十分におつりが来るはずです。こうしたイベントにこそ、雇用創出で大手広告会社などに発注せずに、地元の人に還元すべきです。
とにかく、つまらないイベントに1回1,000万円以上の金を使うことなど、即刻見直した方が世の中のためであると考えます。
今日はこの辺で。