代理出産

代理出産の話題が続いています。向井千秋さん夫妻がアメリカ人の代理母に出産依頼し、無事子供が産まれ東京高裁が入籍を認めたこと、長野の産婦人科医が夫婦の母親を代理母として人口受精卵を注入し、無事に出産したこと、という2つの話題がマスコミ及び社会を騒がせました。後者については、閉経した50歳代後半の母親が、いわば孫を出産したという事例で、閉経した女性の子宮が胎児を育てることができること自体、知識がなく知らなかっただけに、私は妻と一緒に「そんなことがあり!」と思わず叫んでしまった次第です。
代理出産については身体的及び倫理的な側面から大きな批判がある反面、長野の当該産婦人科医のように、現状の法の未整備への警鐘や子供を持ちたい夫婦の気持ちを最優先とした医師としての立場を主張し、その正当性を訴える人もいます。今回の事例では、孫を産んだ女性がまず出産届けを出して我が子とし、すぐに娘夫婦に養子縁組したようですが、この辺の法整備も未整備です。
確かに自分の母親を代理母にすればトラブルが最も少ないのは間違いありません。ただ、ある人が新聞で主張していた様に、子供ができないならどんな手段でも使って子供を作らばければならないというような風潮ができることは怖いことです。夫婦の営みによって受精卵が女性の子宮に生まれ、育ち、出産を迎えるという自然の摂理を超えてまで我が子をほしがる気持ちは分かりますが、それが許されることなのかは難しい問題です。
皇位継承に関する皇室典範改正問題が、紀子様男児出産でひとまず宙に浮いた形ですが、場合によっては代理母による出産で皇位継承を安泰にすることも議論として浮かび上がってくるかもしれません。これは半ば冗談のような話ですが、本当にいなくなったらば奥の手ではあります。
今日はこの辺で。