悲しいかなプロボクシング

亀田興毅が世界戦に挑んだ一戦、とんだ結末でした。私は試合を見ていないので責任を持っては言えないのですが、前例からして検討はつきます。過去にもおかしな判定で日本人がホームの試合で勝ったことがありました。逆にアウェーの試合で不可解な敗戦を喫した試合もありました。今回は間違いなく前者でしょう。プロボクシングの興行の世界がホームが絶対有利な構造になっているため、アウェーではKOでしか勝てないとはよく言われることですが、侍の国日本でこういった不可解な判定がまかり通ってしまうのも悲しいことです。審判はWBAが指名することになっているようですが、報酬は主催ジムが支払うことになっているとのこと。これまたアンフェアーな仕組みと言わざるを得ません。そして、不可解な判定を下した審判がその後不名誉な扱いを受けたとの事例も聞きません。審判とすれば判定を下すことのないKOで試合が決まることが最も望ましいのでしょうが、今回は亀田が何とか最終ラウンドまで持ちこたえ、「さあ大変」とあせったことでしょう。その間の審判同士の打ち合わせがあったのか、それとも全くの偶然なのか?よくは分かりませんが、何かの圧力なりが加わったと思わざるを得ません。プロボクシングの世界も所詮はプロレスと代わりないのかもしれません。
それにしてもTBSの力の入れようは大変なもの。亀田の試合を流し続け、人気をあおり、視聴率を稼いできました。今回の視聴率が42%になったのはTBSの戦略の賜物でしょう。しかし、テレビ局が急増したチャンピョンは、本当に強くなるのか?次の防衛戦が楽しみですが、批判されないように、最強の挑戦者をぶつけてほしいものです。まず無理でしょうが。
もう一つボクシング批判。かつてはフライ・フェザー・ライト・ミドル・ヘビー級程度の階級しかなかったと思いましたが、次第に体重が細分化し、今の階級は倍近くに増えたのではないでしょうか。チャンピョンを増やし、タイトル戦を増やすことが興行的に儲かるとは言っても、あまるにもチャンピョンが多くなり、価値が低くなってしまいました。これが任期低下に拍車をかけています。何とかしてほしいものです。また、WBA、WBCの2組織もそのまま。大した権威がないような組織に支えられたプロボクシング界の凋落が見えています。
今日はこの辺で。