情報の作られ方

今日、朝起きると、サッカー日本代表が本番前の親善試合でドイツ代表に2-2で引き分けたことをトップニュースで伝えていました。そして夕刊を見ると、「優勝候補の一角である開催国ドイツと引き分け」との記事がありました。私が見た新聞以外でも同じような記事があるはずです。
ここで、サッカーの通は何というでしょうか?「ドイツが優勝候補?、そんなことはないでしょう」と言う回答が帰ってくるはずです。ドイツ(旧西ドイツ)は優勝3回の競合であり、ドイツのサッカーリーグであるブンデスリーガは、ヨーロッパ4大リーグに数えられるほどのサッカー王国です。しかし、残念ながら現在のドイツサッカーは4大リーグの最下位であり、ドイツ代表チームも強豪には数えられていない状況なのです。前回Wカップ日韓大会で準優勝し、次回のホスト国でありながら、何故ドイツサッカーがここまで低迷しているのか?普通であれば、開催国のメンツで選手を強化し、最強のチームで望むのが本来の姿です。ところがこの4年間のドイツサッカーは、それを出来なかったのです。
今日の新聞に、ドイツ国民のWカップへの関心度のアンケート結果が載っていましたが、1/4が全く関心がないと回答し、テレビ観戦もしないと言う結果が出たと報じていました。この辺の事情とも関連していると思います。かつてドイツ、日本は敗戦国ながら、急激な経済成長を遂げ、世界2位、3位の経済力を持つに至りました。しかし、日本はバブル崩壊で長期低迷に陥り、ドイツは東西の統合による負担増によって低迷することになり、余裕が失われたのです。日本の場合は、まだサッカー後進国で強くなる余地がありますが、ドイツは本当に余裕がない状況なのではないでしょうか。
こんなドイツの今の実力をわかっていて書いているのか、それとも単に日本を持ち上げて書いているのか、「優勝候補」の言葉が踊っています。知らない人は、ほんとに日本が強くなって、予選を楽に突破するんだ、と思ってしまうのです。これも一種の情報操作かもしれません。勿論、ドイツも日本も決勝トーナメントに進出して、願わくばベスト4ぐらいまで行けばいいとは、私も思っているのですが。
今日はこの辺で。