中国脅威論について

最近中国脅威論が「すさまじい」勢いで広がっています。あえて「すさまじい」と書いたのはマスコミに対する批判を表すためです。
確かに小泉さんの靖国参拝の続行、サッカーのアジアカップでの暴動、中国での反日デモ東シナ海ガス田開発問題等々、反日、反中を深める問題があることは事実です。そしてマスコミは盛んに取り上げ、「黒か白か」を日本人に迫るかのような報道が目に付くのです。何故もっと冷静に報道しないのか。日中の国民同士がそんなに喧嘩を望んでいるとでも思っているのでしょうか。私には、マスコミが喧嘩を煽っているとしか見えないのです。皆さんいかがでしょうか。
たまたま昨晩のテレビ朝日「たけしのTVタックル」で中国脅威論を取り上げていました。出演しているコメンテーターに碌な人はいませんでしたが、ほとんどが反中で中国脅威論を口角泡を飛ばす勢いでのたまわっていました。VTRで登場する評論家諸氏もみんな中国脅威論者です。まさに反中・中国脅威論吹聴番組の体を取っていました。(高野氏のみまともではあったが)
テレビ朝日のHPを見るとこの番組は「報道」ではなく、「バラエティ」のジャンルに入っているので、面白おかしく番組を制作しているのでしょうが、製作者側はもう少し配慮すべきではないでしょうか。なぜなら、反中・中国脅威論を唱えて何のメリットもないからです。中国は日本の最大の貿易相手国になっており、経済的には切っても切れない関係になりました。人的交流も盛んです。ないのは政府首脳の交流だけなのです。人間の付き合いでも、相手を悪く思っているうちは決して仲良くはなりません。相手の気持ちを理解して、相手の立場になって考えるようになって初めて仲良くなり、交流が深まるのです。国と国との付き合いも同じではないでしょうか。
今反中、中国脅威論を唱える連中は、まさか貧しかった中国が近代化し、経済的にも豊かになり、日本を追いつき、負い越せの存在となったことに対する嫉妬があるのではないでしょうか。私は言いたい。みんなが豊かになる権利があるのであり、日本人だけがアジアで特別な存在ではないのです、と。
そんな訳で、TVタックルを見て少し腹が立ったので書かせてもらいました。
今日はこの辺で。