映画「マイ・サンシャイン」

アメリカ映画「マイ・サンシャイン」を新宿武蔵野館で鑑賞。武蔵野館を運営するのは武蔵野興業という東証二部上場の会社。新宿駅東口駅前の、武蔵野館の入るビルのほか、すぐ近くのシネマカリテという映画館の入るビルを所有し、不動産業と映画館、そのほかに自動車教習所も運営している会社。年商は15億円ほどで経常利益が1億円弱、配当はありません。そんな会社の株を4~5年前に購入したのは、映画館の株主優待券があるから。ただし、私が買った時には半期で10枚あった無料の優待券が、買ったとたんに6枚となり、替りにシネマカリテでも使える800円の割引券が6枚となりました。その時にはがっかりしたものです。
そんな武蔵野興業が運営する武蔵野館で、この12月までに期限が切れる無料優待券が残っていたので本日言った次第。

最近はいい映画に恵まれないとつくづく感じます。本日の「マイ・サンシャイン」もそんな映画の一つ。
オスカー女優のハル・ベリー、007映画で名前を打ったダニエル・クレイグの二枚看板が出演しているので、二人が主演と思いきや、この映画は1002年にアメリカ、ロサンジェルスであった「ロサンゼルス暴動」を半ばドキュメンタリータッチで描いたドラマ。ハル・ベリーは家族と暮らせない孤児、主に黒人をたくさん預かって育てている女性、ダニエル・クレイグはその隣人。でも実際の主人公はそこの子供たちを中心とした暴動の被害者たち。途中には実際に警官が黒人に暴力を受けている場面が映し出されたりして、人種差別とその結果としての暴動の歴史的な価値を監督を残したかったのではないかと思われる作品。
二枚看板の二人が演ずるのは、警官に手錠をかけられ照明灯につながれ、何とかそれから逃れようとする笑い話のような場面を真剣に演じているところ。全く二人からすれば「なんでこんな映画に出たんだ」と思うのではないかと邪推してしまう映画でした。
もちろん、当時の差別主義や暴動の背景を描くことは重要ですが、どうせならスター俳優なしのドキュメンタリーのほうが良いのではないかと、つくづく感じました。
さて、武蔵野館のこの半年間の映画ですが、今日まで優待券が残っていたということは、あまりいい作品がなかったということです。印象に残っているのは、タイ映画「バッド・ジーニアス」だけ。この映画がダントツに面白く、他は印象にありません。武蔵野館さん、来年はどうかもっといい作品を発掘してロードショー公開してください。
今日はこの辺で。