「よくわかる昭和の戦争」講演会

4日の土曜日は午前中の映画鑑賞の後、目黒区であった講演会に出席。内容は太平洋戦争に関する歴史的な事実に関するもので、大変意義深い内容でした。
最初の登壇者である大学教授の「考古学から見た戦争の起源」は大変に興味深いもの。遺跡などの発掘で発見されるものから推測して、戦争は農耕が生まれ、人間が定住化し、領土意識が生まれてから戦争が生まれたとの説。武器や人間の遺骨などの状況から、狩猟生活時代は戦争はなかったのではないかとの説を語られました。人類の誕生から現在に至る時間経過の中で、戦争の歴史は極めて最近の出来事のようです。確かに個人的な、あるいは少数集団同士のけんかは戦争ではないのでしょうが、それが発掘された遺跡などからはあまり発見されていないというのも驚きです。
農耕が始まり、定住化によって自分の土地への帰属意識が生まれ、そこに戦争が生まれたという理屈は筋が通っています。そして近代の戦争は工業化が進み、鉄砲が発明され、爆弾もでき、戦闘爆弾を落とすまでに機で発展していきます。そしてついには、原爆が投下されるまでになりました。今日は広島に原爆投下された日でもあります。文明の発達により、戦争はその様相を変え、人類は核の恐怖に常にさらされているという状況です。こうした状況があるなら、それを取り除く努力が必要であり、米朝対話もその努力の一歩ととらえればいいのですが、国と国との思惑がうまくマッチングしないのが国際関係。
かつて日本が犯した愚かな戦争で、日本人が310万人、中国人が1,000万人以上、フィリピン人が110万人、インドネシア人が300万人も死んでいった事実を、日本人は決して忘れてはならないのですが、今の政権はそんなことは何も考えずにひたすら対外的な恐怖をあおって、戦争できる国にしていることを許さないという市民の監視を強めなければならないでしょう。
今日はこの辺で。