映画「雪の轍」

13日、日曜日にギンレイホールにてトルコ映画「雪の轍」鑑賞。
武蔵野館でもやっていたのですが、やたらに長く、退屈な映画という先入観があり観ていませんでしたが、いざ観てみると、それほど長さを感じさせない映画。普通であれば途中で居眠りをしてしまうのですが、激しい会話劇に引き込まれ、眠気も通り過ぎました。
かつて役者だった主人公の資産家と、その若い妻、主人公の妹の会話はそれぞれの人生哲学を赤裸々に表現して見ごたえ、聴きごたえがありました。特に若い妻との葛藤劇は主人公の妻への愛と、妻の現状の生活への絶望感が赤裸々に語られます。
話はそれますが、妻を演じる女優さんは大変美しい方。トルコは欧州とアジアの境界にあり、美人が多いところ。彼女の顔を見るだけでも価値がありました。
その妻が、夫から寄付だといって提供された大金を、貧しい家族に届けるものの、お札を焼かれてしまう場面は衝撃。物乞いではないという男の矜持なのか、それとも単なる嫌がらせか。それを見た妻の複雑な衝撃はいかばかりか、という場面。
この映画は基本的には会話劇。冬のカッパドキアの荒涼たる風景がこの映画を象徴していました。
今日はこの辺で。