国民投票法案可決

参議院国民投票法案が可決され、憲法改正への第一段階のステップが踏み出されました?!。現在の憲法では、憲法を改正するための高いハードルが設けられており、小泉政権以前の政権では憲法改正は夢のまた夢のようなものでしたが、これをやってのけようとする安倍政権は、ある意味では無鉄砲、またある意味では極めて行動的な政権だとも言えます。
今日の朝日新聞に朝日の論説委員が書いていましたが、安倍政権中枢の政治家たちはとにかく改憲論者が多いようです。改憲集会に参加すると、それはそれは威勢のいい意見が飛び交うとのこと。作家の上坂冬子氏などは、現憲法をとことん毛嫌いしているような意見を述べるそうな。これに呼応して安倍首相も調子に乗って改憲を叫ぶようです。
安倍さんが改憲を叫ぶ根拠は何なのでしょうか?彼は私と2つぐらい年上だけです。岸信介の孫として超一流の家系で、何の不自由もなく育った彼こそが、現憲法の恩恵を最も受けた世代と思われます。戦争もなく、経済成長の中で日本は発展してきました。今、教育の荒廃や格差社会が日本社会を蝕んでいるという意見もありますが、第9条を中心とした日本国憲法がこうした問題を引き起こしているわけではありません。それを憲法のせいにして、憲法改正が日本を健全な方向に変えていくんだといった、勝手な論法で改正に誘導していくことは極めて危険なのです。
今回の国民投票法案自体は、1つの成果だと思います。そしてもし3年後に改正案が国民投票にかけられたら、国民はどういう選択をするでしょうか。少なくとも第9条の戦争放棄の条項が削られるような改正案が出たとしたら、国民は”NO”と判断するでしょう。
今日はこの辺で。