2018年夏の東北・信州温泉旅行

6月30日(土)から7月3日(火)にかけて、3泊4日の温泉旅行に妻と一緒に行ってきました。大人の休日倶楽部のお得な切符を利用した旅行ですが、もうかれこれ10年間も、ほぼ欠かさずに出かけていることになります。この間、最初は一人で主に秘湯の宿を目当てに行っていたのですが、ここ数年は妻も同伴で、不自然には見られなくなりました。やはりおひとり様の旅は、なんとなく肩身が狭いことがあるのですが、私は秘湯が好きなので、一人でもなんら気にしないタイプ。それでも最近は妻に対する感謝の意も込めて同伴が基本となりました。また、かつては猫を飼っていたため妻は2泊で帰るなどしていましたが、最近はすべて参加するようになりました。以上は余計な話でした。
今回は妻の希望でまずは恐山に直行。NHKの「72時間」という面白い番組があるのですが、恐山もその舞台となり、ここを訪ねる人たちの姿を追った番組があり、妻が生きたいと言い出しました。
当日は7:36東京発のはやぶさ号で八戸下車、青い森鉄道に乗り換えて下北半島下北駅下車。下北駅からバスで約40分で恐山到着。バスではかなり山を登ってきましたが、突然現れたのが大きな湖。もちろん予備知識として湖の存在は知っていましたが、こんなに大きいとは。そしてバスを降りると強烈な硫黄のにおい。入場料を払い門をくぐると本堂や社務所などの建物の奥に岩山が広がります。これが日本三大霊場の一つといわれる恐山。大阪赴任時代に高野山比叡山にはいきましたが、恐山の雰囲気はほかの二つとは全く違う、岩山と大きな神秘の湖の世界。岩山を登りいくつかの地獄と書かれた岩を見ながら回遊。そこら中から湯気が立ちあがり、周りの空気の温度を高める岩山の世界。そして湖畔につくと涼しい世界が広がるという世界。閑散期で礼拝者は少なかったのですが、それでも観光バスが帰り際には到着していました。境内には温泉小屋が3か所あり、男風呂に入ってきましたが、これもなかなかの風情あるお風呂。不思議な霊場の世界を味わいました。霊場では、現在入院中の会社の上司の回復をひたすら祈ってきました。
再びバスでむつ市内のバスセンター経由で、本日の宿泊先、下風呂温泉へ向かいました。
下風呂温泉は本州最北端にある温泉街。海辺の温泉で、料理自慢の坪田旅館に宿泊。温泉街はやはりかつての賑わいなどはなく、廃屋になった宿も見受けられました。どこの温泉街も、かつての賑わいは期待できない状況ですが、ここも例外にもれずさみしい状況。そんな中、料理は地元で採れた魚貝を中心に素晴らしいもので、料理だけでも来たかいがありました。翌朝は朝市がたつということで、港に行きましたが、店を開いていたのが3名のみで、お客さんも数名。こちらもさみしさを隠せませんでした。それでも作りたてのヨモギまんじゅうや海藻類をおばちゃんに勧められて妻が買っていました。
二日目の目的地は山形蔵王温泉。ここはふるさと納税の返礼品として山形市から頂いた宿泊券を利用するための選考。私自身も蔵王温泉は初めてなので楽しみな場所。下北から電車で八戸、八戸から新幹線で仙台、仙台から仙山線で山形、山形から旅館の送迎車で蔵王温泉到着。ほぼほぼ移動に時間を費やす旅ですが、夏は暑いため歩く旅行は敬遠した方が体のためには正解かも。
山形駅から蔵王温泉までは車で30分。山形の奥座敷の色合いが強い温泉ですが、こちらもかつての賑わいはないとのこと。宿泊旅館は「おおみや旅館」という老舗旅館ですが、建物は内外装ともリニューアルされ、特に内部の床はすべて畳敷きで、スリッパはなし。塵ひとつないように清掃が施され、清潔で気持ちがいい旅館です。経営者および従業員の努力がうかがわれます。
16:30に到着しましたが、まずは有名な外湯である大露天風呂に向かいました。かなりの急こう配を10分ほど歩いて息が切れましたが、このお風呂に入ることも目的の一つ。川のせせらぎに沿って作られた露天風呂は2段で、たくさんの方が入っていました。30分ほどここで過ごして、旅館に戻りました。
旅館のお風呂は時間によって男女が入れ替わるのですが、当日夕方の男風呂はこじんまりタイプ。行く朝は男女逆でしたが、朝の方が大きめで、泉質は硫黄泉で白濁。蔵王温泉では、外湯を含めて5回の入浴で体をほぐしました。
おおみや旅館の食事もまた最高の美味。量的には前日の下風呂よりも位少ないのですが、上品さはこちらが上、かつ私にはより適量。朝食を含めて大満足の食事でした。
3日目の目的地は大移動で信州渋温泉。2年前に私一人で来た温泉で、妻にも温泉街を見せてあげたかったところ。前回宿泊した「新栄館」の親しみのあるおかみさんを思い出して同じように予約しました。
山形新幹線で大宮へ、大宮で北陸新幹線で長野へ、長野から長野電鉄線で湯田中、旅館送迎車で渋温泉到着。温泉着は前日とほぼ同じ時間、ほとんど移動時間でしたが、今は日が長いこともあり、まだ太陽はさんさん。やはり夏は日が長くで行動時間も長く取れます。
渋温泉は9つの外湯巡りが魅力で、2年前も全制覇したのですが、今回も早速挑みました。ところが、やはり閑散期で全体にお客さんがまばら。9つの外湯をすべて除きましたが、他の方が入浴していたのは1箇所だけ。そのため熱いお湯が出っぱなしのところが多く、強烈な暑さ。ちょっとやそっとの水では適温にならず、結局入れたのは3か所だけで、他はリタイヤしました。同じように宿泊先の新栄館もお客さんがおらず、熱いの熱いの。かなり水を入れてそっと入るのが精いっぱい。渋の温泉は熱いのが魅力ですが、やけどするほどの湯はさすがに入れません。温度調整機能があれば?はぜいたくな悩みですが。
新栄館の食事も、おかみさん一人で作るようなのですが、いかにも愛情がこもった素晴らしいお味。朝食も含めて大満足でした。
最終日は旅館から歩いて地獄谷のモンキーパークまでウォーキング。電車とバス移動が中心で、ほとんど歩いていなかったので、適度な運動となりました。猿園に行くのは2度目、妻は初めてで、最初はにおいなどに不快感がありましたが、慣れてみれば猿を観察していました。でも、二度と来たくない表情ではありました。猿園から上林温泉までの遊歩道は整備され心地よい道でした。
上林温泉からバスで湯田中湯田中から小布施まで電車で、小布施の街散策。小布施の蕎麦屋でそばを食しましたが、普通もりが大盛並みの量でおなか一杯に。小布施の整備された街並みを後にして再び長野電鉄線で長野着、長野から新幹線で帰宅の途に就きました。
以上が今回の旅行記ですが、温泉三昧で贅沢をさせていただきました。