東野圭吾原作の映画「祈りの幕が下りる時」を新宿バルトナインで鑑賞。
東野作品は数多く映画化あるいはドラマ化されていますが、映画としてはこの作品は出色の出来栄えではないかと思われるほどに、よくできていました。
「新参者」の加賀恭一郎最後の推理とのうたい文句の通り、加賀恭一郎の母親が遂に登場する話で、その母親を探すために日本橋署に長いこと勤務しているという設定。
松本清張の「砂の器」を思い起こさせる父と子の逃避行が映し出される場面では、二番煎じとは思いながら、涙を誘いました。
こういう作品は、どうしても犯人が準主役となるのですが、今回のその準主役、否Ｗ主役の犯人役が松嶋菜々子の表情の演技は見事。加賀恭一郎に問い詰められ、無言の場面はこの映画のハイライト。
松島の父親役の小日向文世の若々しい父親と、年取った父親の演技もよかった。
遠い過去の悲惨な事件から逃げきれない親子の姿が特に印象的でありました。もちろん加賀恭一郎役の阿部寛も、今回だけは主役としての演技が十分に観られました。
今日はこの辺で。
